保育園のお昼寝にまきおこる物議!お昼寝を取り入れるのは何歳くらいまでがベストなのか?
当然のように取り入れられている現在の保育園の「お昼寝」。
その「お昼寝」について物議が巻き起こっています。
小学校や幼稚園にはお昼寝がありません。そんなお昼寝についての様々な見解をまとめました。
この記事の目次
保育園にある「お昼寝制度」
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お昼寝の時間が設けられているのが保育園です。
保育園は自由遊びを取り入れたり、昼食後にお昼寝をするなど、家庭の環境により近い、くつろげる雰囲気で過ごすことができるように設計されています。
保育園によって実際の方法は様々ですが、午後に1時間半ほどの午睡(お昼寝)を取られているのが日本の保育園の一般的な形です。
幼稚園にはこのお昼寝が全くありません。それが保育園との最も大きな違いと言えます。
誰が決めたのか?
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保育園でお昼寝をするということを決めたのは誰でしょうか?
厚生労働省の保育所保健師新には午睡についての記述があります。
そこには「午睡など適切な休息を取らせ、心身の疲れを癒し、集団生活による緊張を緩和する。」と定められています。
この記述を根拠に取り入れられるようになったと言われています。
園で実際にとられているお昼寝の時間はどのくらい?
保育園ではいったいお昼寝の時間をどのくらい取っているのでしょうか。
保育園では、昼食後に12時〜14時あるいは15時くらいまでなのが一般的ですが、保育園ごとにお昼寝をさせる方法は様々です。
保育園での2時間半前後のお昼寝は、2歳くらいまでは特に問題ないようですが、3歳を過ぎてくるあたりから、夜間の睡眠に影響が出てくるケースもあるようです。
物議をかもしている保育園のお昼寝制度
お昼寝制度に対して反対の人たちには意見があります。
「子供に体力がついてきて、早く就寝しても寝付けないことが増えてきたので、お昼寝する時間を少し短縮してほしい」
「もう3歳に近い娘が、眠くなかったり眠れないのに無理に眠らせるのはかわいそうだと感じる」
「5歳の息子は昼寝をすると夜眠る時間が遅くなるので、保育園のお昼寝をやめてほしい」
「お昼寝ができた日はとりあえず褒めてあげていますが、その日の夜は23時から24時頃まで子供が寝てくれないことが多いです」
「1時間半ほどの午後のお昼寝によって、夜に寝る時間が約30分、平均して遅唸ります」
保育園や行政も動き出しています
お昼寝制度に反対する声を受けて、保育園の日課とされる昼寝を見直す対策をとる動きが広がってきています。
特に体力のついてきている4歳児や5歳児のクラスで見直しをする例が多く、保護者からは「夕方頃には眠そうになる」という声がある一方、「夜の就寝時間が早まり、すっきりと朝目覚めることができるようになった」など、その利点を上げる声もあり、概ね好評のようです。
NPO団体の「子育て品川」が音頭をとり、品川区では早い時期から見直しが始まりました。
品川区の保育園では保育士らが「昼寝は本当に必要なのか?」「大人の都合やただの習慣というだけで寝かせているだけではないか?」といった視点を持ち考え直すことで、4〜5歳の子供を一律に昼寝させることを取りやめています。
また足立区では、約50ある区立園が、「小学校入学前に生活リズムを整える」という狙いのもと5歳児のお昼寝を段階的に減らしていき、最終的には全て取りやめています。
午後のお昼寝は必要なのか?必要ないのか?
実際のところ、お昼寝は必要なのでしょうか。
ある調査によると、午睡を取る4歳から5歳の幼児は夜布団に入ってから眠りにつくまでの時間が長く、夜間の睡眠時間が短くなるということがわかっています。
画一的な保育園のお昼寝には批判がありますが、その一方で全くなくしてしまうのも生理学的に見て良くないという声もあります。
平均は
夜眠る時間の長さは3歳から5歳まではほとんど一定です。それに対して昼間の眠りは顕著に変わっていきます。
昼寝の回数は3歳以降、取らなくなる割合が増加していき、6歳ではほとんどお昼寝を取らなくなります。
つまり、保育園に通う年齢にあたる3〜6歳の間に子供がお昼寝をする割合はどんどん減っていくのです。
小学校に上がる6歳という就学年齢は、お昼寝を考慮して決められてものではないのでしょうが、睡眠の観点から見ても年齢設定がよくできているものだと言えます。
子供によってケースバイケースに使い分けることが大事
子供の睡眠時間は、子供によって様々です。
7時間で大丈夫という子もいれば12時間OKのロングスリーパーな子もいます。
前述したように年長クラスになると午睡をする子は殆どいません。体力がついてきて自然とお昼寝する必要がなくなっています。
大人よりも運動量の多いのが子供ですが、遊びに夢中でエネルギーを全部使い切ることもよくあります。そうなるとぐずるなど、不安定な状態になることがありますが、十分な睡眠を入れることで安定して過ごしていくことができます。
そもそも午睡の時間というのは休憩時間というのがその本質です。
なので本来、無理やり寝かすようなものではありませんし、反対に無理に起こしておく必要もないということを認識して、子供達それぞれのリズムに合わせて、ケースバイケースで午睡を行っていくのが1倍良い方法と言えます。